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KOTO Group@Osaka
Yamanaka-Taku Laboratory


| 概要 | 粒子反粒子とCP対称性 | KTeV実験 | E391a実験 | KOTO実験 |

J-PARC E14 KOTO実験

| 概要 | J-PARC | E391a実験からの改善点 | 検出器 |

・KOTO実験

 KOTO実験は、大強度陽子加速器施設J-PARCで行う、KL- > π 0ν ν崩壊測定実験です。 E391a実験で確立した実験手法を用い、改良した検出器をJ-PARCハドロン実験施設に建設した新たなビームラインにおいて実験を行います。
 2009年にビームラインが完成し、ビームラインにおけるKLの数やビームの形状などを測定しました。
 2010年度よりCsIカロリメータを含むエンドキャップ部検出器の建設を開始しました。 2010年秋には、実際のビームをもちいて、建設中のエンドキャップ検出器のデータを取得しました。
 2011年には東日本大震災に遭いましたが、CsI結晶がわずかに移動した以外には大きな被害はありませんでした。
現在は、2012年2月からのビームタイムに向けて準備を行なっています。
山中研の活動に関してはこちら
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・J-PARC

 J-PARCは、"Japan Proton Accelerator Research Complex"の略で、 高エネルギー加速器研究機構 (KEK) と 日本原子力研究開発機構 (JAEA) が共同で建設した大強度陽子加速器です。
 高強度の陽子を衝突させてできたπ、K中間子などの二次粒子を使って素粒子・原子核物理だけでなく、
物性研究や薬剤、生命に関する研究が行われています。
 イオン源から取り出された陽子はリニアックで180MeV(将来的には400MeV)まで加速され、Rapid Cycling Synchrotoron(RCS)で3GeV、 Main Ring(MR)で30GeV(将来的には50GeV)まで加速されます。MRで加速した陽子を標的に当てて、二次粒子を作り、実験に用います。
 KOTO実験は、ハドロンホール内のKLビームラインを使い、金属標的に陽子を衝突させて出来たKLの崩壊を観測します。
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大強度陽子加速器施設 J-PARC。太平洋に面している。
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ハドロン実験施設内のレイアウト。KOTO実験は南側のKLビームラインを使います。

・E391aからの改善点

  • バックグラウンドの少ないビームライン
  • バックグラウンド源の一つである、ビームの周辺部の中性子を取り除くため、 ハドロンホール内に新たに設計したビームラインを作り、実験を行います。
  • より細くより長いCsIカロリメータ
  • 崩壊した粒子のエネルギーや崩壊を正しく求めるために、 より細く長いCsI結晶を用いたCsIカロリメータを建造しγ線の検出に用います。 また、エネルギーや崩壊粒子の漏れを防ぐため、より長いCsI結晶を用います。
  • バックグラウンドを抑えるためのCVの改良、CC02の改良(NCC)
  •  E391a実験では、CVやCC02に中性子などが衝突してできるπ0が、バックグラウンド源の一つでした。 これを抑えるため、CV,CC02に改良を加えます。 CC02はNCC名前を変え、CsI結晶を使った検出器とすることで、π0を作る源である中性子やγを検出します。 CVはプラスチックシンチレータ2層構造にし、CsIカロリメータに近づけることでバックグラウンドを減らします。

・KOTO実験の検出器

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Last updated 2012/01/30 Top /Go to Takulab top