IUPAP専門委員会議事録
- 日時:
- 2004年3月1日 (月) 10:00 - 12:00
- 場所:
- 日本学術会議6階
- 参加者:
- 福山(C5, 委員長)、前川(C9)、寺倉(C10)、潮田、山崎(C15)、村木(C4)、盛永(C2)、山中(C11,幹事)、犬竹(C16)、永宮(C12)、高田(C20) [席の順、反時計回り]
議事
- アメリカのvisa問題
- IUPAP委員長のYves Petroff氏からOSTP DirectorのMarburger氏に対して、科学者がビザを取れない問題を解決するよう、letterが出された。IUPAP専門委員会は現在のビザ問題を重く見、Marburger氏に対して、改めてこのletterをサポートする、という趣旨の手紙を送ることを決めた。 手紙の案は、後日、福山氏が委員に配布する。
- [後記:4/13/2004に、学術会議の運営審議会でアメリカ合衆国科学技術政策局Marburger宛ての手紙 の発信が認められた。]
全体的な報告
- 派遣候補者の推薦(福山)
- 2003年度の派遣候補者として、C16の加藤義章氏を推薦し、全体会議で承認された。
- 2004年度の派遣候補者はいなかった。
- ICSU / Handbook への提案(福山)
- IUPACのDivision I(化学物質の命名、取り扱い、基礎定数などを決める委員会)が出すハンドブック、IUPAPのC2が出す Red Bookなどについて、ICTNS (Interdivisional Committee on Terminology, Nomenclature and Symbols)とも協力して、整合性の取れたものを作ろうというIUPACからICSU (the International Council for Science)への提案に対してIUPAPも賛同することにした。 この提案に対して昨年もIUPAPは賛同している。
- IUPsyS(福山)
- IUPsyS (International Union of Psychological Science)からの 体・生命・健康等に関する科学および社会科学分野におけるデータの入手と 共有に関する提案を支持する旨、返事をした。
- Physics Now (福山)
- Women in Physics
- Working Group on Women in Physics が2005年にブラジルで開かれる。
- 日本物理学会も、男女共同参画推進委員会を作り、男女共同参画学協会連絡会に入っている。
- 物理学会の男女共同参画推進委員会は、女性の物理屋をサポートする各種の事業を行っており、継続的な統計も収集している。
- 男女共同参画推進委員会は坂東氏が委員長。次の委員長は鳥養映子氏(山梨大)。
- 最近の物理学会に入会する人の女性の割合は1割に増えている。
- World Year of Physics 2005
- 日本物理学会では、WYP2005-JPS (和達三樹(東大)委員長)があり、準備をしている。委員は大橋、北原、久保謙一、鈴木康夫、坂東並子
- IUPAP WYP2005 Steering Committeeが今年の3月にモントリオールで開かれ、国際的な連絡がとられる。
- 日本での準備状況について、懸念が示された。潮田日本物理学会長が準備の推進を促し、次回の委員会で報告することになった。
- IUPAPの説明(福山)
Commissionの報告
- C2(盛永)
- ハンドブックなどの整合性を持たせようという、ICSUの提案(全体の報告を参照)を了承した。
- CPEM2004 - Conference on Precision Electromagnetic Measurements が2004年6月27日から7月2日まで、ロンドンで開かれる。
- C3(西森、欠席)
- C4(村木)
- 2005年6月にAPSとJPSの合同の学会をハワイで開く提案があったが、宇宙線分科は、合同で行わないことを決めた。
- IUPAPのホームページに、 C4のニュースレターを加えた。
- C5(福山)
- QFS2004 - The International Symposium on Quantum Fluid and Solids(2004年7月5−9日、Trento, Italy)のIUPAP後援が決定された。
- LT24 (Low Temperature Physics - 24)は2005年8月10日〜17日にOrlando, Floridaで開催の予定。
- LT25(2008)はLeiden (The Netherlands)が立候補の予定。
- LT26 (2011)はインドと中国が検討中。
- レポート参照
- C6(伏見、欠席)
- C8(榊、欠席)
- C9(前川)
- International Conference on Magnetism(2006年8月、京都)を学術会議との共同主催にするためのヒアリングが3月2日に行われる。
- C10(寺倉)
- EXCON (Excitonic Process in Condensed Matter)[Type C] が2004年7月6-9日にCracow, Polandで開かれる。
- PHONONS 2004 [Type B] が2004年7月25-30日にSt. Petersburg, Russiaで開催される。
- Working Group on Facilities for Condensed Matter Physics を2005年のGeneral Assembly まで延長する。
- Working Group on Nano Science にC10としてどう取り組むか、検討中。
- C11(山中)
- ICHEP2004 (International Conference on High Energy Physics) が2004年8月16-22日に北京で開かれる。日本に割り当てられた人数枠は80名。現在、30余名が参加を希望している。
- C12 (永宮)
- 今期2回目のCommission meetingは、 INPC2004(2004年6月27-7月2日、Goeteborg, Sweden)開催中に行う。
- Ad Hoc Committee on International Cooperation in Nuclear Physics をC12の中に作った。
- 詳しくは、レポートを参照のこと
- IUPAP Working Group on Energy
- IUPAP Working Group on Energyが2003年に発足した。
- 2回目のミーティングは5月14-15日にKEKで開かれる予定。また、前日の5月13日に ワークショップを開く予定。委員長は永井氏(阪大)。
- 企業も含め、エネルギー問題に関連した最新の技術や現状を把握するのが目的。
- 物理の側からは、大局的に、かつ科学的にエネルギー問題を捉え、境界条件などを考えるべき。
- ミーティングが、幅広い分野をカバーできるように、潮田、犬竹両氏にコンサルタントになってもらうことにした。
- なお、ミーティングの開催場所、開催日は調整される可能性はある。
- [後記:ワークショップは、5月13,14日に上野で開催されることに決まった。 プログラム (3/22/2004)]
- C13(黒川、欠席)
- C14(兵頭、欠席)
- C15(山崎)
- 前回の報告から大きな動きはない。
- 原子衝突関係の主要会議であるICPEACは隔年に開催されており、2005年はアルゼンチンのロザリオで、2007 年はドイツのハイデルベルクで開催が決まっている。
- 2009年については、米国政府がビザの支給をスムースに 行うならばと言う条件付きで米国で開催することに決定した。が、ロシア、中国、インド等からの出席者は6 ヶ月以上前にビザ申請することが推奨されており、現実的な対応とはなっていない。ロシアではパスポートの 2重支給も検討している模様。現在米国の開催関係者が各種の折衝を行っている。
- 次回C15委員会は7月末にブラジルで開催されるICAP会場で開かれる予定。
- アメリカのビザ問題の状況によっては、将来の会議をアメリカで開催しないことも検討している。
- HCI12 がリトアニアで開かれるが、EPSからの補助を受けているため、EPSの加盟国の参加者に対しては参加費を少なくする規定がある。しかし、これはIUPAPの、差をつけない、という規定と反する。
- C16(犬竹)
- ICPP200412th International Congress on Plasma Physics が2004年10月25-29日にNice, Franceで開催される予定。
- IUPAP C16 Committee Meetingは上記国際会議期間中に開催予定。
- IUPAP支援のあり方についてメール提案と討論がなされ、アフリカなどの発展途上 国における物理および先進技術の普及に寄与できるよう工夫をすることになった。 例えば、アフリカ地域で開催されている関連会議と連携を密にし、論文発表なしでも研 究者が多数参加できるように国際会議開催地を選定するなど。
- C17(植田、欠席)
- C18(小嶋、欠席、Emailにて報告)
- IUPAP Medal for C18について、3人からなる小委員会の一人から、日本企業のバックアップが得られないだろうかとの 非公式の問い合わせが小嶋氏にあった。
- 3月中旬以降に C20 の高田氏と、計算物理と数理物理の間での協力関係について、相談する予定。
- C19(小山、欠席)
- C20(高田)
- 4名のAssociate Members (Jaroslav Nadrchal (Czech), William J. Camp, Kurt Binder (Germany), and Herve Toulhoat (France))を承認した。
- 韓国のLee教授の退官に伴い、Jai Sam Kim (Pohang Univ. of Science and Technology)教授の就任が承認された。
- ICCP6/CCP2003(2004年5月23−28日、北京)と CCP2004(2004年9月1−4日、Genova, Italy)は両方開催されることになった。
- CCP2005(2005年5月19−25日、Los Angeles, U.S.)の申請は提出済み。
次回の委員会(福山)
- 次回は5月6日(木)10:30から。
- 議題提案がある場合は、4月22日までに委員長に出すこと。
- 委員会を欠席する場合は、4月22日までにコミッションの報告を委員長にE-mailで出すこと。