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1. WinSCP3の使い方

  WinSCPはFTP型のファイル転送用のSSHクライアントです。最新版のWinSCP3.5は、PuTTYの pscp /sftp コマンドをベースにして作られ、SSH1/SSH2両ヴァージョンに対応できるようになりかつ機能も強化されています。日本語化にも対応しています。

.1 インストール

1) WinSCPのホームページより、WiSCP3.5 multi language installation package をダウンロードロードし、そのまま実行します。最初に言語を聞かれるので Japanese を選びます。

後は指示に従ってインストールします。大抵問題はないはずです。コンポーネントの選択(下図)では「PuTTYgen」 と 「Pageant」 そして窓をスクロールして、「Japanese」にチェックマークが付いていることを確認します。

インターフェースは好みでどちらを選んでも良いのですが、以下の解説は「ノートンコマンダー」に即して行いますので、そちらを選んでください。後の設定段階でも変更できます。

1.2 初期設定

  デフォルト設定でインストールした場合は、デスクトップにアイコンが現れますので実行すると画面が現れます。無いときは D:\Program Files\WinSCP3\WinSCP3.exe をダブルクリックしてください。WinSCPログインダイアログパネルが現れます。

 1) 「セッション」

  まず左の窓で「セッション」を選択すると下の画面になりますので、「ホスト名」に接続先のサーバー名もしくはIPアドレスを入れ、「ユーザー名」にユーザー名を入れます。ポート番号は22です。秘密鍵欄には、この絵では秘密鍵収納ファイルを指定していますが、始めて立ち上げた時はサーバーのホームディレクトリーにまだ公開鍵を収納していないはずなので、最初はパスワード認証を使います。

  既に公開鍵をサーバー側に登録してある場合は、パスワード欄は空白にして秘密鍵の欄に秘密鍵の収納場所を指定します。秘密鍵の作り方、収納の仕方は第2章を参照してください。

  パスワード認証を使う場合は、「パスワード」欄および「秘密鍵」欄双方とも空欄のままにしておくことを薦めます。「パスワード」欄にパスワードを入れるとログインの度にいちいちパスワードを打ち込まなくても自動的に入れるので便利にはなります。ただし、SSH本来の思想からすればパスワードをファイルに残すことは薦められることではありません。空欄にしておいて、ログインの度毎に面倒でもパスワードを手で入れるのが本来のあるべき姿と言えます。

  プロトコルは、サーバーが対応していれば、「SCP」「SFTP」どちらを選択しても構いません。どちらが良いかは一長一短のようです。違いを知りたければ、WinSCPホームページのここ (日本語訳はここ)を参照して下さい。

  

2) 「環境」

  サーバーにログインした際、最初に開くリモートとローカルのディレクトリーを指定します。ブランクでも構いません。

3)  「SSH」 

  プロトコルの優先順位を決めます。可能ならばSSH2を選びましょう。大量のデータを転送するときは圧縮を有効にすると時間を節約できます。暗号方式は通常「3DES」等を使いますが、順序はこのままで構いません。

4) 「設定」

  WinSCPを開いたときの作業画面(インターフェイス)を選びます。インストールの時にノートンコマンダーを選んだのでそのような設定になっています。ノートンコマンダーとエクスプローラーの主な違いは窓が二つか一つかということです。

  「環境設定」ボタンを押すと、さらにいろいろな設定ができますが、これはWinSCPを立ち上げてからでも行えるので、ここはデフォルト設定のまま進むことにします。

5) 「詳細設定」

  左下の詳細設定をチェックすると、左窓にさらに種々の設定オプションが現れ、きめ細かな設定ができますが、特にいじらなくても良いでしょう。

6) 「保存」 

  最後に下部の「保存」ボタンを押し、「セッションの保存」欄に設定名(ここでは設定1)を記入してOKします。

7) そうすると「保存セッション画面」

  「保存したセッション」画面が示されます。先に名付けた「設定1」を選択すると「ログインボタンが有効になります。2回目以降は、最初にこの画面を出して設定を選択し「読み込み」ボタンを押せば、設定が一発でできます。



1.3.使いこなし

 1.3.1) ログイン

 1) 「セキュリティ警告」 

  設定が終わったならば、下部にある「ログイン」ボタンを押します。サーバーに始めて接続するときは、次の画面のような警告が出ます。これはサーバーの置いてあるホストがクライアントのリスト(/home/"user"/.ssh/kownhosts)に信頼できるホストとして登録されていないからです。念を入れるなら正しい指紋が提供されたかサーバー管理者に問い合わせる必要がありますが、通常はそこまでせずOKして次へ進みます。しかし、これでサーバーホストが登録されたわけですから、次回以降この警告が出たら要注意です。

なおWinSCPは,既知のホストのリストをレジストリーキーの中の

HKEY_CURRENT_USER-->Software-->Martin Prikryl-->WinSCP 2-->SshHostKeys

に収納します。

 2) 「パスフレーズ」 

  公開鍵がサーバーに登録されているならばパスフレーズを聞いてくる画面が出ますので、パスフレーズを入力します。

   

  WinSCP3.5 パスフレーズ、パスワード画面

 公開鍵認証に失敗したとき、もしくは相手サーバーが公開鍵認証を受け付けない設定になっているときは、右図のように今度はパスワードを聞いてきますのでパスワードを入れます。相手がパスワード認証を受け入れるように設定されていれば正しいパスワードで入れるはずです。パスワードとパスフレーズは違うことに留意してください。パスフレーズは公開鍵のペアの内、秘密鍵を収納場所から取り出すときに要求されます。パスワードはサーバーのホストにログインするときに要求されます。詳細については、「SSHの仕組みを理解しよう」を参照してください。

  ☆ 始めてのログインの時はパスワード認証で入り、その後で公開鍵を登録します。次回以降は公開鍵認証でログインできます。登録の仕方は、次章:暗号鍵の生成とサーバーへの登録を参照してください。

1.3.2) インターフェイス画面

 1) 「表示」:

  接続に成功すると下のような画面が出ます。これは前節の「設定」画面で「ノートンコマンダー」を選んだときの画面です。左側にローカルコンピューターのパネル、右側にリモートサーバのディレクトリーが表示されます。なお、「エクスプローラー」インターフェースについては「WinSCP3の利用について」に詳しい説明がありますので、そちらを参照してください。

   一番下のステイタスバーに「SSH2プロトコル」、「圧縮なし」、「暗号方式3DES」「SCP」が採用されていることが表示されています。 現れないときはメニューバーから「オプション」ー「ステータスバー」を選択すると表示されます。

  

 2) 「終了手続き」

  まず最初に終了手続きを示しておきましょう。「セッション」のプルダウンメニューから「切断」を選択するか、右上の×印をクリックすれば終了します。

 3) 「各種ボタン」 次に画面操作に便利な種々のボタンを表示させます。「オプション」プルダウンメニューから、表示させたいツールボタンを選択できます。上の図は全てのボタンを表示させた場合です。アイコンボタンの意味が分からない場合は、マウスのポインターを置けば説明が表示されます。

 1.3.3) ファイルのアップロードとダウンロード

★アップロードの場合:

○1. ローカルパネルから転送したいファイルを選びます(下図では「Weinberg.pdf」)。ディレクトリーを丸ごとコピーしたいときはディレクトリーを選ぶこともできます。左窓枠の色が濃くなりローカルパネルがアクティヴになっていることが解ります。

○2. 「ファイル」メニューをプルダウンして「コピー」を選ぶと

○3. 「コピー」ダイアログパネルが現れます。ここで転送先を指定できますが、デフォルトは右側に表示されているリモートパネルの属するディレクトリーです。「コピー」ボタンをクリックすると転送が始まり右上画面が表示されます。図ではリモートパネルに 「Weinberg.pdf」 が表示され転送が無事終わったことを示しています。

 ☆3'.  

  転送後のファイル設定をあらかじめ行いたい場合は、ダイアログパネルで「詳細」ボタンをクリックすると右下の様な画面が出て、文字をテキストで送るかバイナリーで送るか選べます。通常は自動選択の「自動」で良いでしょう。転送後のファイルのパーミッションも設定できます。RWXは読み、書き、実行の許可を表します。

 ★ダウンロードの場合: リモートパネルからダウンロードしたいファイルを選ぶ以外は、アップロードとほとんど同じです。

 1.3.4) ファイルメニューバー

  ここで「ファイル」メニューバーの表示項目で実行できることを確認しておきましょう

ディレクトリーの作成、ディレクトリーとファイルのコピー、移動、削除、名前の変更が可能です。「プロパティ」を選択すればパーミッションの設定もできます。また、「編集」および「代換えエディターで編集」によりお好みのエディターもしくは内蔵のエディターでファイルの編集ができます。エディターの登録と指定は後述の「環境設定-エディター」で行います。

 1.3.5) パーミッション設定

  ファイルのパーミッションを設定したい場合は、パーミッションを設定したいファイルを右クリックし「プロパティ」を選んで必要なところをクリックします(下図)。ファイルの所有者やグループも変更できます。ローカルファイルについてはウィンドウズのセキュリティ設定となります。「ファイル」メニューから「プロパティ」を選んでも同じことができます。

    

 1.3.6  ミラーリング

  ファイルをアップロードするとき、既にアップロードしてあるものと比較して、新しいファイルもしくは更新したファイルのみをアップロードしたいときがあるものです。そのとき便利なのが、ディレクトリーの比較とミラーリングアップロードです。

 (a) ディレクトリーの比較

  図はローカルとリモートのディレクトリーの内容を、「コマンド」メニューから「ディレクトリの比較」を選択したとき、示される画面です。それぞれ相手側に存在しないファイルが色つきで示されます。ファイル名が同じでも更新されていればやはり表示されます。

 (b) 次にローカルの窓を選択した上で、「コマンド」「ミラーリングアップロード」を選ぶと、下図のようにミラーリングのダイアログが現れます。

「開始」ボタンを押すとローカルにはあるがリモートにないファイルのみを選んでアップロードします。

コピーが終わった後「開始」ボタンが消えて「停止」ボタンが現れます(上図)。ここで「停止」ボタンを押すと「閉じる」ボタンが有効になるので押すとミラーリングのダイアログ画面が消えます。

 注:  この操作順序は不自然ですね。最初に変更箇所を調べ、新しいファイルがある時に「開始」ボタンを有効にし、終わったら「閉じる」ボタンが有効になるべきだと思うのですが。更新の初期バグかも知れません。


 1.3.7  リモートファイルの編集

  WinSCP3.5はサーバーの置いてあるリモートホストにあるファイルを編集できます。

  WinSCPはSCPもしくはSFTPというファイル転送の機能を持つコマンドをGUI化(グラフィック表示)したソフトですから、リモートホストのファイルを編集する機能は本来持っていません。このためには PuTTY 等を使ってリモートホストにログインしてからエディターを使う必要がありますが、使えるエディターは通常ユニックス上で働く vi とか emacs に限られます。ところがWinSCP3.5には、ウィンドウズ上で働くエディターを使ってリモートファイルを編集できるという便利な機能を備えています。

そのためにはお好みのエディターを用意してWinSCPにあらかじめ登録しておく必要があります。登録方法は後述「環境設定ーエディター」の項を参照してください。手順は簡単で、「オプション」ニューから「環境設定」を選び、現れた環境設定ウィンドウから「エディター」を選んで、外部のエディター窓にお好みのエディターのパスを入力した上で、「外部のエディター」ボタンをオンにしてできます。

  編集方法:

 1) リモートパネル上で編集したいリモートファイルを選択します。

 2) 「ファイル」メニューから「編集」を選ぶとお好みのエディターでファイルが開き内容が示されますので、編集した上で閉じてください。

  注: 「ファイル」から「代替えエディターで編集」を選ぶと内蔵のエディターが開きます。これでも編集できますが、英語表示であり、かつ立ち上げたエディターから別のファイルを開くことはできないという不便さがあります。

 お好みのエディターならば、リモートファイルを開いた後別のファイルをも開ける利点があります。ただし、開けるファイルはローカルのファイルに限ります。どうやら、リモートファイルを開くためには、一旦リモートファイルをローカルホストにダウンロードしてからエディターで開き、編集を終わって閉じてから再びリモートホストに戻す手順を踏んでいるようです。従ってどうしても複数のリモートファイルの間で、コピーペーストをしたいときは、少なくも一つは一旦ローカルにダウンロードしてから開く以外に手はなさそうです。 

 1.3.8  環境設定

  黒い歯車のアイコン、または「オプション」―「環境設定」を選ぶと、右下図の様な環境設定画面が出ます。左窓に表示された項目を選択することにより様々な設定が可能です。

 (a) 「環境」 

  右下図: ここでファイルのアップロードダウンロードが「ドラッグ&ドロップ」方式でもできるように設定してあることが判ります。

   

 (b) 「パネル」: 

 ここで、隠しファイルの表示やリモートのアクセス付加のディレクトリーも表示できることが判ります。

 (c) 「エディター」: 

  ここでお好みのエディターのパスを外部のエディターとして登録しておきます。編集すべきファイルを選んだ後(下図では秀丸を入れました)、外部のエディターのボタンを押して登録します。WinSCPの「ファイル」プルダウンメニューからー「編集」を選択すると秀丸が開きます。なお、「代替えエディターで編集」を選べば内蔵のエディターが開きます。ここにエディターを登録することの利点はリモートのファイルを開いて編集ができるということです。

 (d) 「ログ」: 

  トラブルシューティングの時は「ログ」ファイルを作り表示すると役に立ちますのでログファイルは作りましょう。作るときは「ログを有効」「ログファイル」をチェックした上でログファイルを指定します。「ログファイルの表示」をチェックするとリアルタイムでログが表示されますが、WinSCPを開いた後でメューバーから「オプション」-「ログウィンドウ」を開いても見られるので、今ここにチェックマークを入れる必要はありません。

  

WinSCP ログファイル作製設定画面

上の設定で「ログを有効」にチェックを入れておくと、「オプション」メニューから「ログウィンドウ」を選択して、随時ログファイルの内容を表示できます(下図の右下挿入図)。

 (e)  「統合」

  PuTTYをインストールしてここに外部アプリケーションとして登録しておくと、「コマンド」プルダウンメニューから「PuTTYを開く」を選ぶことにより、PuTTYが直ちに立ち上がり、リモートホスト内でのファイルの操作が可能となるので非常に便利です。 

1.4 除去

  WinSCPを除去する手続きです。まずWinSCP.exeを削除します.次に「スタート」ー「ファイル名を指定して実行」で,regedit と打ち込みOKします.現れたフォルダーの中から

HKEY_CURRENT_USER-->Software-->Martin Prikryl-->WinSCP2

を削除します.


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