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9. その他

9.1 PDF表示のギザギザをとる

Acrobat Distiller で、PSファイルをPDFファイルにすると字がギザギザになったり図の精度が落ちます。こんなとき:

欧文文字を奇麗に表示するには、TeXソースのプリアンブル部におまじないとして

\usepackage{times}
\usepackage[T1]{fontenc}
\normalfont
\usepackage{mathptm}

と書くと良いとあちこちに書いてあります。フォントがビットマップとして埋め込まれるのをなるべく避けて、生成されるPDFファイルのサイズを小さく、またきれいにするためのものだそうです。

日本語PDFにはベクタフォントが組み込まれないので、PDFファイルを大きく拡大すればぎざぎざが見えてしまいます。ただ、常識的な拡大率でPDFファイルを見る場合や、600DPI程度のプリンタで印刷する分には、まず問題ありません。

 画像は、Acrobat Distiller の「設定」-->「ジョブオプション」-->「圧縮」で圧縮率を調整できます。圧縮率を低くとれば元画像のPSファイル出力に比べ遜色のない画像が得られますが、ファイルサイズは大きくなります。

注: times パッケージを使うと文字は Romanになるが数式はComputer Modern のまま。Mathptm パッケージは数式を可能な限り Roman Symbol などで代用する。数式も全てTimesにするには \usepackage{txfonts} を使へとのこと。 ーー>奥村さんの解説参照使い方例

ただし、その場合でも、字を綺麗にするにはおまじないの\usepackage{mathptm}が必要でした。mathptm は明らかに数式だけでなく文字も綺麗にするようです。何故なのでしょうかね。

○注: mathptm はLaTex2HTMLの項で述べたトラブルがあるので、mathptm の強化版である mathptmx を使う方がよいのでしょうね。mathptmx ではテストしていませんが。

9.2 パワーポイントにTex文字を張り付けたい(IguanaTex の使い方) 2016.10.10 改訂

パワーポイントにTex数式を張り付ける作業では、10年来TexPoint を使っていたのですが、有料化されたうえ、最近のウィルス対策が強化されたOS(私は現在ウィンドウズ10を使用)では大変使いにくくなりました。そこで、代替え品を探したところ、IguanaTex というフリーソフトを見つけましたので、TexPoint と決別することにしました。以下ではIguanaTex の使い方を記述することにします。OSはウィンドウズ10 (64 bit 版),、PowerPoint は2007年版を使用しましたが、2010, 2013年版でも動くそうです。

1: IguanaTex インストールのための準備 

  1.1 使用中のコンピュータが、LaTex が動作する環境であるがことが必要です。

  1.2 IguanaTex は read/write 許可のある作業ペースを必要とします。デフォルトは、C:\Temp\ ですので、Cドライブの中に \Temp フォルダーを作っておきます。この作業スペースは、自由に変えられます(後述:設定の項参照)。

  1.3 イメージ変換作業に使うデフォルト(既定)のプロセスは、'DVI to PNG' で設定されていますが、pdflatex を使うなど 'PDF to PNG' 変換が必要な場合は GhostScript と ImageMagick をインストールしておくことが必要であり、かつ、gswin32c.exe (または gswin64c.exe) と convert.exe へのpath を初期設定で指定することが必要です(後述:設定の項参照)。

  1.4 パワーポイントの設定 (2007 の場合): パワーポイントを開き、セキュリティレベルの設定を変える。

 a. 「Office ボタン」ー「PowerPoint のオプション」ー「セキュリティセンター」ー「セキュリティセンターの設定」ー「アドイン」で「アプリケーションアドインに対し、信頼できる発行元の署名を必須にする」、「すべてのアプリケーションアドインを無効にする」のチェックを外す。

 b. 同上: 「ActiveX の設定」で「先に確認メッセージを表示してから、最低限の制限を適用してすべてのコントロールを有効にする」にマークを入れる(既定)。

 c. 同上: 「マクロの設定」で、「警告を表示してすべてのマクロを無効にする」にマークを入れる(既定)。

2:  IguanaTex のインストール: 

  2.1 本家サイト(http://www.jonathanleroux.org/software/iguanatex/)を参照して、ダウンロード先(http://www.jonathanleroux.org/software/iguanatex/download.html)より最新版(2016年10月10日現在で v1.47) のppam ファイル (ファイル名 IguanaTex_v1_47.ppam)をダウンロードし、適当なところにしまっておきます (ここでは C:\Temp\ フォルダーとします)。

  2.2. 「Office ボタン」ー「PowerPoint のオプション」ー「アドイン」画面を開く。

     アクティブでないアプリケーションアドインの中に、「IguanaTex_V1_47」があれば(もちろん初めての時はありませんが)、一番下の「管理」窓の内容を、「COMアドイン」から 「PowerPoint アドイン」に変更し、右の「設定」ボタンを押す。 新たにアドイン窓が開き、入っているアドインのリストが示される。「IguanaTex_v1_47」にチェックを入れてアクティブ化する。「IguanaTex_v1_47」が表示されていなければ、「新規追加」ボタンを押して、先にインストールしてC:\Temp\ に入れてあった IguanaTex_v1_47.ppam を選択し 「OK」する。 「アドイン」画面は

のようになり、IguanaTex_v1_47にチェックマークが入っているはず。ここで閉じる。

先のアドイン画面/アクティブアクティブなアプリケーションリストに戻れば、IguanaTex がアクティブなアプリケーションのリストの中に入っているはず。また、これが初めて入れたアドインであれば、パワーポイントのメニュータブに、アドインタブができるはず。

これで、インストールは完了。

3: IguanaTex 使用法:

3.1 とりあえず動かしてみる。

PowerPoint を開いて「アドインタブ」を選択すると下のように、IguanaTex のメニューコマンドが現れます。

「New Latex display」をクリックすると、Tex コードを入れるべき画面が出ます。既定では下のようになります。

Tex コード( 上の例では $e^{i \pi} = -1$)を入れて「Generate」ボタンを押せば、基本的には、これでパワーポイント画面上に,下のようなイメージ

 が出るはずです。 

  以下は、自分流の設定をしたい方のため、設定をどう変えるかを述べます。

3.2 初期設定:

メニューコマンドの右上にある「Settings」をクリックすると、設定画面が現れます。

 3.2a. 作業スペースの設定:「Absolute」欄に作業スペースの絶対パスを書き込みます。デフォルトは先に述べたように「C:\Temp\」に設定されています。自分の好きな場所にフォルダーを作りそこの絶対パスを書き込んでも構いません。相対パスを使いたければ、2行目の「Rel. to current dir.」にチェックマークを入れそこに書き込みます。

 3.2b. イメージ解像度(デフォルト=1200dpi)、エディターのフォントサイズ(既定=10pt)など適当に設定します。

 3.2c. 「LaTex Engine」は既定では、latex(DVI -> PNG) ですが、pdflatex などを使っているときは、プルダウンメニューからpdflatex(pdf -> PNG)などを選びます。その場合は、下の二つの窓で、GhostScript のgswin32c.exe および ImageMagick の convert.exe へのパスを上のデフォルト値から変えてやる必要があります。ここでは、通常の latex(DVI -> PNG)を使うことにして、ノータッチとします。

 3.2d. 3番目の窓に常用のエディターへのパスを入れます。私の場合は「C:\Program Files (x86)\labeditor\labeditor.exe」でした。

「OK」ボタンを押して設定完了です。

4 使用例: まず自分が常用するためのLaTex設定をする:

>

「New Latex display」ー「Use templates」をクリックして、自分が常用するLaTex 設定コードを書き込みます。下の例は私が設定した例です。

amsmath 用のフォントとして txfonts を使い、文字色や背景色を設定するたに、\usepackage[usenames]{color} を入れました。色の使いかたについては、こちらを参照してください。

  (1) 「Template name」に、この設定の名前を入れます。上の例では「Template_yn01」としました。次いで「Save template」をクリックすれば、この名前で保存されます。

     なお、すでに「Input code」画面で使い、そこに書き込んである設定を使いたければ、「Import input code」をクリックして輸入することもできます。

  (2) このテプレートを使って TeX コードを書き込みたければ、 「Load to input code」をクリックします。そうすると「Imput code」画面に移ります。さらにこれを常用のテンプレートにしたければ、そこで「Make Default」をクリックします。

  (3) documentclassに「slides」を指定したので、フォントサイズは11points としましたが、これはお好みで結構です。

(3) 「Tranparent」はデフォルトではオンで、出来上がりのイメージ背景は透明ですが、私は自分で背景色を設定したいので、チェックをはずしました。

そうして、背景色をシアンに、文字色を赤に設定して作った例が下図です。

参考までに、上図を作るコードを下に掲げておきます。

5.  再編集: 一度作って、Powerpoint画面に出力した画像を変更したければ、画像を選択して、「Edit LaTex display」 をクリックすれば編集画面に戻るので変更が可能です。

9.3 Tex文字の画像ファイルを作りたい

方法1 上述の方法で、IguanaTex を使ってパワーポイント上に作った画像を右クリックして、「図として保存」することにより、画像ファイルが作れます。

方法2 gsview を使えば ps ファイルを jpg, bmp などの画像に変えられます。gsview の File-Convert から例えば jpg および解像度 300 を選んで OK すれば簡単に得られます。

方法3 tex2bmp を使います。短い数式など簡単にtexファイルを作れる場合には軽快にbmp画像が得られます。ただし、日本語文字が入っていると手軽には行かなくなります。bmp を jpeg を変えるには、IrfanView や Photoshop などの画像ソフトを使います。

TexPoint をインストールすると C:\Progrma Files\TexPoint ディレクトリーに入りますので、それをパスの通ったところ(既にTexをインストールしてあれば、D:\usr\local\binなど)に置きます。 あるいは、TexPoint をインストールせずとも TexPoint の zip ファイル(ここは本家サイトからもたどれます) をダウンロードしてきて解凍すればその中に入っています。

次に 欲しい文字列の tex ファイルを作ります。以下は 例文です。余分な出力を避けるため \pagestyle{empty} を入れ、$$・・$$を使っています。

\documentclass[]{article}
\pagestyle{empty}
\usepackage{amsmath,amssymb}
\usepackage{txfonts}
\begin{document}

$$ \boldsymbol{\frac{2\gamma\omega_0}{\sqrt{({\omega_0}^2-\omega^2)^2+(2\gamma\omega)^2}}}$$
$$ \frac{2\gamma\omega_0}{\sqrt{({\omega_0}^2 - \omega^2)^2 + (2\gamma\omega)^2}}$$

\end{document}

これを、resonance-amp.tex という名のファイルとして保存し、コマンド窓より

>tex2bmp resonance-amp

を実行します。拡張子 .tex は付けません。同じディレクトリーに、resonance-amp.bmp という画像ファイルができます。できあがった画像を示します。\boldsymbol{・・}を使って太字にした方がはっきり出るようです。

解像度を変えたいときはオプション --res=600 等を付け加えます。その他のオプションは、tex2bmp --help で参照できます。

 色を付けるには、tex ファイルを作るとき カラーパッケージを読み込みます。テキストをカラーにするには

\textcolor{name}{・・・ text ・・・} とし、

color-test1.tex

\documentclass[]{article}
\pagestyle{empty}
\usepackage{amsmath,amssymb}
\usepackage[dvips]{graphicx,color}
\usepackage{txfonts}
\begin{document}
\color{red}
$$ \text{use color "red" \quad}
\boldsymbol{\frac{2\gamma\omega_0}{\sqrt{({\omega_0}^2 - \omega^2)^2 +  (2\gamma\omega)^2 }}} $$
\color{green}
$$ \text{change to "green"\quad}
\frac{2\gamma\omega_0}{\sqrt{({\omega_0}^2-\omega^2)^2+(2\gamma\omega)^2}}$$
\begin{center}
\colorbox{yellow}{\textcolor{black}{black letters in the yellow background \quad
$ \boldsymbol{\frac{2\gamma\omega_0}{\sqrt{({\omega_0}^2-   \omega^2)^2+(2\gamma\omega)^2}}}$}}\\
\end{center}
\end{document}

カラーにするときは、tex2bmp にオプション --gsdev=bmp256 を付加します。

>tex2 gsdev=bmp256 color-test1

上記ファイルの出力

日本語文が入っているときは tex2bmp のオプションを以下のように付け加えます(参照)。

>tex2bmp --gsdev=bmp"256" --tex2ps="platex $(base).tex ; dvipsk -D $(res) -Pdl -E -o $(base).ps $(base).dvi" color-test2

9.4 ファイマンダイアグラムを描く。

物理関係の方はファインマンダイアグラムを良く使うでしょう。Texパッケージとしては、Thorsten Ohl の FeynMF、Mathematica パッケージのFeynarts、JOs Vermaseren の axodraw などがありますが、線などを描くのにいちいちコマンドを書き下ろさないと使えません。JaxoDraw は名が示すように axodraw をGUI化して、ほとんどマウスのクリック・ドラッグだけの操作で手軽に書けるようにしたツールです。下図のようなダイアグラムがいとも簡単に書けます。Texと共に使うことを想定していますが、スタンドアロンの図形ファイル作成ソフトとしても機能します。ここではウィンドウズ上で使うことを想定して説明しますが、名の示すようにJava言語で書かれており、リナックスやマックでも全く同様の操作で使えます。使い方はこちらを参照してください。

9.5 印刷関連

索引 

 解説サイト 1. 2.  

 makeIndex:L.Lamportによる解説

9.6 文章の枠囲み

(1) ページを超えない場合。

ascmac パッケージを使います。

動作環境: screen, boxnote, itembox, shadebox

ascmac.sty を持ってきてtexmf/tex/latex/misc の中に入れ、mktexlsr を実行します。tex ファイルの中のプリアンブルで \usepackage{ascmac} を宣言すします。後はそれぞれの環境を使うだけです。\\

(2) ページにまたがる枠囲い文。

eclbkbox パッケージを使う。breakbox 環境で枠囲いができます。\bkcounttrue \bkcountfalse を使うことにより行番号を入れることができます。ただし、四角の囲み。角を丸くするには、さらに itembkbx.sty を使いますが、これはより大きな emath パッケージの中の一部なので、
emath パーッケージを手に入れて、その中の
itembbx.sty, itembkbx.sty, jquote.sty, emathC.sty を
texmf/tex/latex/misc の中に入れ、mktexlsr を実行します。

(注: emath パッケージをまとめて入れる方が簡単かも知れません。)

枠の幅は \textwidth で決まっているが、minipage を使うことにより変えられます。

プリアンブルで

 \usepackage{eclbkbox}  % 四角囲みならこれのみで十分

 \usepackage{itembbx}   % 以下は角の丸い枠囲みを使う場合必要となります。

 \usepackage{itembkbx}

 \usepackage{jquote}

 \usepackage{emathC}

を宣言する。その後で本文中に次の環境命令を実行します。



★ 四角枠で囲む場合。}
\beign{breakbox}.....................\end{breakbox}
次のようにすれば行番号が入ります。
\bkcounttrue
\begin{breakbox}.....................\end{breakbox}
\bkcountfalse
下の例は行番号を入れた場合


★ 角の丸い枠で囲む場合。

先頭にのみTitleを付ける場合。

\begin{breakitembox}...................\end{breakitembox}{Title}

末尾にのみTitleを付ける場合

\begin{breakitembbox}...................\end{breakitembbox}{Title}

先頭と末尾双方にタイトルを付ける場合
\begin{breakitemtbbox}{What is the color spin?}{QED}
.....................
\end{breakitemtbbox}

下の例は両方にタイトルを[付けた例です。

参考サイト 

枠囲い1 枠囲い2 

ascmac1 ascmac2  ascmac3  

eclbkbox1 eclbkbox2 eclbkbox ダウンロード

emath デモ emath ダウンロード

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