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EPSファイルの作り方

 TeXで出力した文書は、そのままの形で印刷できるほどきれいな仕上がりです。 TeX文書をそのまま印刷する出版社もありますので、愛用している方は多いと思いますが、TeX文書に貼り込める図面は、ほとんどPS(ポストスクリプト)またはEPS形式に限られています。しかしながら、 このファイル形式で図を保存できるアプリケーションは少ないのが現状です。ADOBE系のアプリケーションはEPSファイル出力に対応していますが、もっと手軽にEPSファイルを作りたいと思う人は多いでしょう。Post Script Printer Driver をインストールしておけば、Post Script を印刷するプリンターの実機がなくても、たいていのアプリケーションからEPSファイルを出力できます。ウインドウズユーザーならば、WMF2EPSという便利なアプリケーションもあります。また、簡単なコマンドプロンプトで、手軽に使えるソフとして、 ImageMagick や jpeg2ps が薦められます。EPSファイルの作り方については既に多くの解説がありますが、自分用メモを兼ねてここに使用法を記しました。

(製作:030327 last updated 080129)(*access count*)

目      次

1.PostScript Printer から出力する方法

1.1 PostScript Driverのインストール

1.2 PostScript Driverの設定

1.3 画像位置の調整

1.4 EPSファイルの整形

2. EPSファイルの作成(WMFからの変換)

2.1 wmf2epsのインストール

2.2 wmf2epsの使い方

3. jpeg2ps を使う方法

4. ImageMagick を使う方法

5. 画像を含むPSファイルを圧縮する方法

6. 参考サイト

1.PostScript Printer から出力する方法

1.1 PostScript Driverのインストール

Adobe のホームページから、無料で入手できます。ダウンロードはここから。

ファイルはどこに置いてもかまいません。下図はダウンロードしたファイル(winstjpn.exe)を実行して立ち上がるインストーラーの最初の画面です。

インストーラーウィザードはいろいろな質問をします。

★接続先 ーー> 直接接続(ローカルプリンター)、

★ポートの設定 ーー> FILE ローカルポート(上右図参照)、 

★プリンタモデルの選択 ーー> Generic PostScript Printer、 

★共有 ーー> 共有しない

・・・とlかいろいろ聞かれますが、いずれにしろインストール後に設定する必要があるので、ここでは、ポートの設定をLPT1からFILEに変える以外は、とりあえず、全て既定の設定のまま進めます。ポートの設定にファイルを選び、印字テストを行いますかに「はい」と答えると、ファイルの出力先を入力するよう求められますので、適当にファイル名を入れます。下図はインストール終了後そのファイルを GSview で読み出した内容です。

     

    1.2 PostScript Driverの設定

インストール終了後,「コントロールパネル」ー「プリンタとその他のハードウェア」ー「プリンターとFAX」を選択して現れる画面にGeneric PostScript Printerrができていることを確認します.

Generic Post Script Printer を右クリックし「プロパティ」を表示させます.全般タブから、印刷設定をクリックし、印刷画面でさらに詳細設定をクリックします。

詳細オプション画面では、

 ★グラフィックスーTrueType フォントの設定を ーー> ソフトフォントとしてダウンロード

Postcript オプションの左側のプラスサインをクリックして展開される設定項目では

 ★PostScript 出力オプション ーー> EPS

 ★TrueType フォントのダウンロードオプション ーー> ビットマップ

(こうしないとPSプリンタが持っていないフォントがプリンタのフォントに置き換えられて文字列が乱れる)

にそれぞれ変更します。

 次に Generic PostScript Printer のプロパティ画面に戻り、デバイスの設定タブから、

 ジョブの後にCTRL-Dを送信の設定を「はい」から「いいえ」の変更します。

これでプリンタドライバの設定は終了です。

左図は、試しにパワーポイントのスライドを、印刷させようとして、プリンターとして Generic PostScript Printer を選んだ画面です。何故かカラーがグレースケールに変わりますのでカラーに戻します。

OKボタンを押して出力すると、ファイル形式が *.prn として出力されますが、これはepsファイルですので、xxx.eps と名前を付け替えます。PSファイルは何ページもの内容を含むことができますが、EPS(Encapslated PostScript)ファイルは、1ページ限定ですので出力が1ページになるようあらかじめセットしておきます。パワーポイントなどであれば、印刷範囲は現在のスライド、あるいはスライド指定で1枚だけ印刷するようにします。

1.3 画像位置の調整

TeXユーザーならば既にインストール済みとは思いますが、GhostScript と Ghostview をあらかじめインストールしておく必要があります。 詳しくは、 堀田氏のサイト をまたは、TeXのインストール法を参照してください。

PowerPointが出力したepsファイルは、そのままではうまく読み込むことができません。Ghostviewで、読んでみるとたいていの場合、絵がずれます。下左図の例は上記のパワーポイントの出力ファイルを Ghostview で読み込んだところです。ずれているので修正します。

まず、[options]-[units]で座標単位が[pt]になっていることを確認します。(なっていなければそうします。)

境界は上図にあるように点線で示されています。もしなければ[Options]ー[Show Binding Box]を選択してください。ここで、赤マークで示した境界の下左端座標を(llx,lly)、右上端の座標を(urx,ury)と名付けます。 座標の値は、pt 単位で下端のツールバーに現れます。次にマウスを絵の左下端(青マーク)よりちょっと下と上右端よりちょっと上に置いて座標の値をメモしてください。例えば(35, 300)と(829, 860)となります。この絵では上右端の座標は読めませんが、境界の座標から、大体の見当は付くでしょう。なお、[Option]-->[EPS clip]のチェックをはずしておくと画面が広がるので見やすくなります。

次に、PSファイルを秀丸などのテキストファイルで編集します。

%%BoundingBox: llx lly urx ury

と書かれた行 の値が、上の境界の左下端、右上端の座標で、例えば ”25 18 819 577” のようになっています。これを先にメモした絵の座標に書き換えます。書き換えたepsファイルを再度読み込むと絵の位置が上右図のように直ります。絵の端ぎりぎりの座標値を入れれば余白を削れますが、次の方法を採用した方が安全でしょう。

1.4 EPSファイルの整形

 上の画面では、まだ絵の回りに余白が残っていますので、これを切り取ります。まず、[Option]-->[EPS clip]のチェックが入っていることを確認します。[File]-->[PS to EPS] を選択すると、ダイアログ画面が現れるので、[Automatically Calculate Bounding Box] にチェックを入れて、ファイル名(*.eps)を入力して保存します。(このとき、同じファイル名を使うとエラーを起こします。これで不必要な余白が除去できます。

なお、この方法を用いれば、余白を切る以外にも、必要な部分だけを抜き出してTeXに張り込むことが可能です。ただし、ファイルサイズは変わりません。

2. EPSファイルの作成(WMFからの変換)

ウインドウズには”WMF” (Windows Meta File) と ”EMF” (Extended Meta File) というベクトル画像形式があります。EMFはWin32から採用された形式です。 この形式で図を保存できるソフトは比較的多く、また、保存できなくても、 コピーで取り込んだ場合にはこの形式が使われていることがあります。 wmf2eps を使えば、WMF/EMFファイルをEPSファイルに変換できます。wmfとemfの違いについてはここを参照してください。

2.1 wmf2epsのインストール

本家はここですが、国内のCTANサイト (例えばftp://ftp.u-aizu.ac.jp/pub/tex/CTAN/support/wmf2eps/など) や、ここなどからもダウンロードできます。シェアウエアです。

ダウンロードした wmf2eps1.32.zip ファイルを適当な場所に解凍します.解凍してできたフォルダをwmf2epsと言う名前でD:\Program Files 以下に置きます(私は、C:\Program Filesとは別個にD:\Program Filesを作り、自分でインストールしプログラムは全てここに置いています)。 wms2eps.exe のショートカットを作っておくと良いでしょう。

WMF2EPSプリンタをインストールします。

具体的には、「スタート」ー>「コントロールパネル」ー>「プリンタとその他のハードウエア」ー>「プリンタとFAX」の画面を出します。「プリンタのインストール」をクリックして、プリンタの追加ウィザードを立ち上げます。

★ローカルポートを選びます(プラグアンドプレイはオフにします)。

★ートの選択では、「ファイル」を選びます。

★プリンターソフトウエアのインストールでは「ディスクの使用」を選びます。「フロッピーディスクからインストール」画面で参照をクリックし、先にインストールした wmf2eps フォルダーの中にあるドライバーを選びます。すなわち(D:\Program Files Files\wmf2eps\PSprint\Win2000\Standard\W2kPrint.INF) を選択します。これで”WMF2EPS Color PS L2”というプリンタができます。

プリンタとFAX画面に、”WMS2EPS Color PS L2”プリンターが現れることを確認します。(上の Generic PostScript Printer が載っている図を参照)。

右クリックをして現れるプロパティ画面で、Generic PostScript Printer に行ったと同じ設定を適用します。

 

2.1 wmf2epsの設定

次に、wms2eps.exe をクリックして起動します。

[EPS-conversion]->[conversion Setup]で設定 window を開きます。

図のようにチェックマークを入れ、 Standard paths 欄では、EPSファイルとWMFファイルをそれぞれ収納する好みの場所を設定します。

次に、EPS-processing 欄で PS-Printerの「Change」ボタンをクリックして先ほどインストールしたWMF2EPS Color PS L2プリンターを選択します。

Integer EPS Bounding Boxにチェックを入れます。

EPS-Viewerには、Ghostview のPathを設定します。

確認として,D:\Program Files\wmf2eps\Test にあるファイルを開いてみましょう.うまくファイルを開くことができれば設定は成功です。

2.2 wmf2epsの使い方

WMF/EMF形式で保存できる場合は、グラフィックソフトで作成した図をWMF/EMF形式で保存した上で、WMF2EPSを起動し、保存したファイルを読み出します。

図の一部分を抜き出したい場合

ツールバーの[graph properties](右から4番目)のボタンを押して、プロパティ窓を開きます。 bounding box (上図赤の点線)をマウスで動かせるようになるので、抜き出したい部分を囲みます。「Update MF Properties」ボタンを押して「File-info」窓を閉じた後、[convert graph]でepsに変換します。

3. jpeg2ps を使う方法

JPEGファイルの場合は、 jpeg2ps が使えます。これはコンバータではなく、PostScript Level 2 が jpeg をサポートしているので、EPSファイルにするためにヘッダーを付け、あとは圧縮されたJPEG形式のデータを付加しただけのものだそうです。したがって、ファイルサイズを小さくできる利点があります。ダウンロードや詳細はhujinamiさんのサイトから。

使い方は、パスの通っているところに置いて、コマンドプロンプト画面で操作します。

jpeg2ps [option] jpegfile > epsfile

-a 自動的にランドスケープにする(width > height)

       -b バイナリモード: 8bit (デフォルト: ASCII85 7bit)

       -h ASCIIHexモード: 7bit

       -o 出力するファイル名

-p ページサイズ: a0, a1, a2, a3, a4, a5, a6, b5, letter ledger, p11x17

-q quietモード: 全てのメッセージを非表示

       -r 解像度 (dpi:Dots per Inch)

 例: jpeg2ps -h -o test.eps test.jpg

4. ImageMagick を使う方法

◎ インストールの方法

  こちらのサイトを参照してください。ここでは、D:\ImageMagick にインストールされたとします。

ImageMagick は非常に多機能なソフトですが、ここではその中の convert コマンドを使って

画像ファイルの変換を行います.またその際にさまざまなオプションを指定することができます。

ただし、ウィンドウズには同名の危険なファイルがあるので、私は

copy convert.exe imconvert.exe

として、名前を imconvert に変換した上で、imconvert をパスの通った所(TeX コマンド群の収納場所 D:\usr\local\bin ) に入れて使っています。

○使用法: 方法は非常に簡単で、次のコマンドを入力するだけです。

convert [-options ... ] input.jpg output.eps2

 この後で拡張子 eps2 を eps に書き換えます。あるいは

convert [-options ... ] input.jpg eps2:output.eps

とすれば、直接epsファイルを出力できます。出力ファイル拡張子に .eps、 .eps2、 .eps3 を使うとそれぞれレベル1,2,3の eps ファイルに変換されます。eps2, eps3 は画像の圧縮ができるので,ラスタ画像をepsに変換したときなどに役に立ちます。なお、変換は、上記以外にも非常に沢山のフォーマットに対応しています。コマンドプロンプトで

identify -list format

と入力すれば、対応しているフォーマットが見られます。ある70KB の jpeg ファイルを eps ファイルに変換してみたときの使用ソフトによるサイズの違いを掲げます。レベル2,3ではかなり圧縮されています。

 使用ソフト 出力ファイルサイズ
 ImageMagick convert eps 3510 KB
eps2 73 KB
eps3 73 KB
 jpeg2ps 145 KB
 Adobe Photoshop Elements 2331 KB

○オプションを使うといろいろな設定ができます。使用法は

>convert -help とコマンドを入れるか、D:\ImageMagick\www\convert.html

を開けば見ることができます。同様に他のコマンドは、D:\ImageMagick の中の *.exe から、使用法は同名の *.html から見ることができます。

convert コマンドのオプションの幾つかの使用例を紹介すると、

オリジナルの画像 marmin.gif 

★ 画像内の colorの白色の部分を透過にする。

convert -transparent white marmin.gif marmin-transparent.gif

marmin-transparent.gif

なお、 jpg ファイルは透明化(alpha transparency)できません。png ファイルも透明化が可能だそうですが、対応しているブラウザーは少なく、 IEv6 もだめだそうです。IEv7 は対応しているとか。詳しくはここ

★ 画像をモノクロに.

convert -monochrome marmin.gif marmin-mono.gif

marmin-mono.gif 

★ 大きさの変更。 -size (絶対値指定: 80x60 ピクセルサイズ)、もしくは -resize (相対サイズ : ) オプションを使う。

convert -size 80x60 marmin.jpg marmin_small.jpg

convert -resize 60%x40% marmin.jpg marmin_reduced.jpg

marmin_small.jpg   marmin_reduc ed.jpg

注: 絶対サイズを指定してもアスペクト(縦横)比は保存されるようです。

★ GIFの圧縮方式はLZWです。LZW 圧縮のEPSファイルを作るには、

convert -compress lzw sample.gif eps3:sample.eps

とします。 

◎ImageMagick の詳しい使い方のあるサイト。

作者?による詳しい解説: http://www.cit.gu.edu.au/~anthony/graphics/imagick/

Software Setting for Studying LaTex, Compiler, Graphicx : ImageMagick 各種変換イメージのデモが楽しい。: http://hashi4.civil.tohoku.ac.jp/soft/node43.html

コマンドラインで画像処理  : http://www.ne.jp/asahi/tokyo/shin/linux/desktop/imagemagick.html

コマンドラインからのグラフィックス操作 1. : http://www-06.ibm.com/jp/developerworks/linux/031031/j_l-graf.html

コマンドラインからのグラフィックス操作 2. : http://www-06.ibm.com/jp/developerworks/linux/040423/j_l-graf2.html

ImageMagick の使い方 : http://vision.kuee.kyoto-u.ac.jp/~nob/doc/imagemagick/imagemagick.html

PNG images with transparency : http://www.cit.gu.edu.au/~anthony/wwwlab/pngtest/

PNG transparency testsite : http://trific.ath.cx/web/png/

5. 画像を含むPSファイルを圧縮する方法

とりあえず誰かさんのサイトを引用します。 サイト1  サイト2 

6. EPS関連参考サイト

 奥村さんの解説  PDFEPSファイルの作り方

 大羽さんの解説  EPSのTexやIllustratorへの貼りつけ方

 hujinamiさん解説 EPSファイルの作りかた、グラフィックスのTexへの貼りつけ方の詳細

 

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